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第10章 いざ脱出

「ホルモン王子、本当に大丈夫?」と、ピイコが心配そうに聞いた。


「確かな自信はないです。でも、これしかないと思うんです」


 ホルモン王子の目には自信が溢れていた。だが、自分の中で100%正解であっても、判定はあの純化だ。


 なにか難癖を付けてくるかも知れない。


 だが、それも不確かなもの。それに、ピイコが自分達がいない間に問題に挑戦し、見事に正解したのを、純化は認めている。


「よしっ!! 勝負だ純化!!」


 ホルモン王子は受話器を取った。


 気のせいか受話器が重く感じた。深い深呼吸を繰り返し、押し寄せる圧迫感と息苦しさを鎮める。



 画面に純化が映し出された。


『はい、ん……あ、そこ……じゅ……純化で……あん!!』


 なにやら悶えている。


「ちょ……ちょっと!! なにやってんだよ!!」


『ん……ハァハァ……いゃ……なにがぁ〜ん?』



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