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第10章 いざ脱出

 喘ぎ声が画面から漏れてきた。ホルモン王子はやや鼻息を荒くする。


「あ……あの、答え……いいかな」


『ちょっと待って……今、足つぼマッサージの途中なのよ』


「まぎらわしいわ!! さっさとまともに対応しろよ!!」


 そう言いながらも、少し興奮した自分を恥ずかしく思った。ピイコとのたまんが、軽蔑の眼差しを送っていたのがわかったからだ。


 だが、先ほどまでの不安や息苦しさは無くなっていた。


『ごめんねぇ〜、これから足にオイル塗ってもらうのよ』


「どうでもいいよ!! てか、あんたの顔よりさっきの問題のフリップ出せよ」


『なによ……私の美貌が気に入らないの!?』


「美貌かどうか、あんた顔隠してんじゃねえか! グラサンとマスク怪しいだろ!!」


『わかったわよ。フリップ出すから……いちいちうるさいわね!!』


 逆ギレながらも画面に問題を出した。



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