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第10章 いざ脱出

 ホルモン王子は声をかけてみた。


「あの……ちょっと聞いていいかな?」


「はい」


「ここはなんなの? 俺達は出たいんだけど……」


「私、ここのお手伝いさん」


 話が噛み合わない。


「いや……そうじゃなくて……ここを脱け出す道はあるのかなぁ?」


「私、こう見えても日本人。双子の兄と働くするしてます」


「いや、あなたのことはいいんだけど……」


 ホルモン王子は男とのコミュニケーションを諦めた。


「どうだった?」


 ピイコが聞いてくる。ホルモン王子はお手上げと云ったジェスチャーを見せた。


「ダメ……訳わかんない。話になんないんよ」


「なんか、そんな感じだったよね。もう、私達で探す?」


「そうしましょう」


 ピイコの意見に二人は同意した。


 三人は再び階段を降りる。一番下に到着すると、そこにはドアらしきものは無く、すべて壁に囲まれていた。



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