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BOXルーム

第12章 まりんと松

「えぇー!! そんなことがあったんですか!?」


 真綾はポカンと口に手を当てて驚く。


「はい、それから匂いを頼りに歩いて行って、いまお二人に出会ったんですよ」と、のたまんが事のすべてを話し終えた。


「あの、そちらの部屋に料理を運んだのはおそらく私です」


 真綾が口を開く。


「そうなんですか!? えっ、あの壁から入って来たんですか?」と、ピイコが聞いた。


「いえ、私は床からです。どうも出入口が二ヶ所あるようですね」


「床!? それは知らなかった」と、ホルモン王子が言った。


 すると、まりんが手を自分に向けて話し出した。


「実は私もその壁から出て来たんです」



 話は、まりんがまだ部屋にいた頃に戻る――


 松とまりんは、シェルター1で注文が届くのを待っていた。


「なんか、予定狂ったなぁ……」と、松が溢す。


「え? どう言うことです?」


「ま、後で説明してやるよ」


 さっきまでの松とは違って見えた。




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