BOXルーム
第2章 F☆MIX
「BOXルーム」とは、深夜に放送しているテレビ番組のことだ。
目隠しをした二人のタレントが、箱の様な部屋に入り、いろんな謎を解きながら、脱出するタイムを競う30分番組である。
その番組が好きな人達が集まって、なんだかんだ話をするのが「BOXルームコミュ」だ。
下里は、ここは、その番組とまったく同じだと悟った。
ただ、悟っただけである。
番組は、部屋が一部屋で、家具やアイテム等を組み合わせたり、暗号を解いたりして、脱出の糸口を探る。
だが、下里がいる部屋は、あまりに殺風景すぎた。
「てか……ここにいる人達はなんだ? まさか、番組スタッフ? 違うよな……」
意を決して、この人達を起こそうと考えた。理由を説明して出してもらおう。
下里は、座椅子の20代くらいの若い女性に声をかけようとした。
よく見ると毛布を肩までかけて眠っている。寒いのかな?
時期は今は8月のど真ん中。でも、部屋はそれほど暑くはない。
気温を感じている場合じゃない。とにかく起こして謝ろう。
「すいません、あのぉ……ちょっと起きて下さい」と、女性の肩を揺する。
目隠しをした二人のタレントが、箱の様な部屋に入り、いろんな謎を解きながら、脱出するタイムを競う30分番組である。
その番組が好きな人達が集まって、なんだかんだ話をするのが「BOXルームコミュ」だ。
下里は、ここは、その番組とまったく同じだと悟った。
ただ、悟っただけである。
番組は、部屋が一部屋で、家具やアイテム等を組み合わせたり、暗号を解いたりして、脱出の糸口を探る。
だが、下里がいる部屋は、あまりに殺風景すぎた。
「てか……ここにいる人達はなんだ? まさか、番組スタッフ? 違うよな……」
意を決して、この人達を起こそうと考えた。理由を説明して出してもらおう。
下里は、座椅子の20代くらいの若い女性に声をかけようとした。
よく見ると毛布を肩までかけて眠っている。寒いのかな?
時期は今は8月のど真ん中。でも、部屋はそれほど暑くはない。
気温を感じている場合じゃない。とにかく起こして謝ろう。
「すいません、あのぉ……ちょっと起きて下さい」と、女性の肩を揺する。