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BOXルーム

第2章 F☆MIX

 女性はゆっくりと、目を開ける。


 しばらくすると周りを見渡し「え?」と、朝起きたら目覚まし時計が止まっていて、予定より一時間以上過ぎていたみたいなリアクションを見せた。


 女性は「ここ、どこ?」と、立ち上がる。


 すると、毛布が下に落ちた。


「うわっ!!」


 下里は慌てながら、凝視した。


 女性の、白くて眩しい素肌が露になった。


 すなわち、それは全裸だった。


 下里は顔を真っ赤にするも固まって、心の中では『ラッキーピース! 今夜の俺のおかず〜〜♪』と、ドキドキ感を堪能していた。


「イヤーーーーっ!!」とその女性は、胸を両手で隠しながらしゃがみこむ。


 下里は我に返り、あわてて近寄って毛布をかける。


「あの、ごめんなさい、ごめんなさい……違うんです……」


「なにここっ!? どこ? あなた私に何をするつもり!?」


 女性は明らかに身の危険を感じている。


 ヤバい、誤解されたら、あのマッチョクロちゃんに殺される。下里は膝をつき、両手を開いて前につき出す。


「なにもしてませんから……本当になにもしてません。あの……勝手に入ってきてごめんなさい……あの、ここから出たいだけなんで……あの……」


「だったら出て行けばいいじゃない!!」


「あの、だから何処から出て行けばいいのか判らないんです」


「あんたの後ろにドアあるじゃない!!」


「いや、あれしか無いんです」


「どうでもいいけど、後ろ向いてよバカ!!」




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