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となりのアイツ AN

第17章 一歩4 まーくん

4-3

「かずくん」
「・・・な、何だよ・・・?」

「俺も、ずっと前からかずくんが好きだよ」
「・・・・・・」

「ずっとずっと前から好きだよ」
「・・・・・・」

「ずっとずっと・・・ずうっと前から好きだよ」
「・・・も、もういいから・・・」

「ずっとずっとずっと、ずうううううっと前から」
「うるせーな、もうわかったってば」

ボスッ!
顔面めがけて投げられた枕がクリーンヒット


こ・・・こういう時って、「うるさいよ」チュ!って唇ふさぐものなんじゃないの?
それとも俺が少女漫画の読みすぎなの?
(いや、読んでないけど!)




しばらく待ってみたけどかずくんは布団にもぐっちゃって出てきてくれない・・・
仕方ない、俺から行っちゃうよ・・・?
いいのかな・・・?
いいよね・・・?

当たり前だけど誰も答えてくれない・・・

俺は3年前のあの日を思い出しながら少しずつ少しずつかずくんに近づき、布団越しにもう一度囁く。

「かずくんが大好きだよ」


布団の下でぐすん、と鼻を啜る音が聞こえた。



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