となりのアイツ AN
第2章 となりのアイツ2 まーくん
2-3
「かずくん、俺先生になろうかな。小学校の先生。どう思う?」
「…うん、似合ってるよ。いい先生になれそうだ」
「ほんとっ?」
「その前に相当頑張らないといけないけどな」
「…そうだね」
ホントそうだ。
教育学部に入るか 教職課程を取るかして
教員免許を手に入れても
採用試験という難関もある…。
今の俺の偏差値じゃ相当気合入れて頑張らないと
うん、頑張るよ。
なんか元気出てきた。
かずくんはいつも俺に元気をくれるね。
かずくんと話すと、
俺はいつも 自分の欲しがってたものを発見する気分だ。
あぁ、俺はこれが欲しかったのか…。
知らないうちに どうせ手に入らないと
先回りして諦めて、欲しいと気づく前に
自分の気持ちに蓋をするのが 癖になっていた俺。
そんな俺に かずくんはいつもいろんなものをくれる。