となりのアイツ AN
第2章 となりのアイツ2 まーくん
小さい頃は好きなケーキとか、欲しいおもちゃとか。
「そっちが好き」って言い出せない俺に いつもかずくんが
「はい、まーくんはこれだろ」って
俺の欲しい方を手渡してくれた。
時には「俺にそっちよこせ」なんて言ういじめっこにも
「これはまーくんが先に取ったんだ」って立ち向かってくれた。
でもね、かずくん。
俺のいちばん欲しいものは きっと手に入らない。
だから2番目に欲しいものを願うことにした。
それが お互いが結婚してからもずっと家族ぐるみで付き合っていけること、だったんだけど…。
それすらも、無理なのかな。
そうだとしたら やっぱり俺はこれからも
自分の欲しいものを主張できない人生に逆戻りだね。
ってゆーか。
これが無理だとしたら、
もう俺には 欲しいものは思い浮かばないんだけど…。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える