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となりのアイツ AN

第19章 初デート2 かずくん

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ここに来てから1ヶ月あまり・・・
もう今ではまーくんと一緒にいることが当たり前になっている。
まるで同棲している恋人同士みたいに



俺はまーくんが好きで、まーくんも俺のこと・・・



親の監視も干渉もなく自由な日々。
でも、だからといって 二人共大人たちが眉を顰めるような自堕落な生活はしていない。

俺もまーくんも学費や生活費を払ってもらってるありがたみを忘れてはいけない、と思ってるから

周りの奴らは親に買ってもらった車を乗り回し、
しょっちゅうコンパだドライブだと誘ってくるけど、
俺もまーくんも 今のところクラスコンパ以外の飲み会には参加していない

イマドキの大学生にしてはちょっと固すぎるだろうか?
でも俺はそういうまーくんが好きだし、きっとまーくんも・・・。


今までの、素直になれなかった時間を取り戻したいな、と思う。

まーくんとたくさん話をして 遊びにも行って 二人の時間を大切にしよう。


そして出来れば、お互いがお互いの一番信頼できる存在になりたい。


そう思ってるんだけど・・・
それが本心のはずなんだけど・・・



まーくんに言わなきゃいけない事がある・・・
いや、これは言わなくてもいいことなんだろうか・・・?



頭の中がごちゃごちゃになりそうで、俺は勢いよくお湯の中に沈み込んでブハッ!と飛び出す。



「言いたいことがあるならちゃんと言えばいいのに・・・こんなんじゃ信頼しあう関係になんてなれないぞ・・・」

鏡の中の自分に向かって言う。

鏡の中の俺は

「そんなことわかってる。それが言えないから苦労してんだろ」

とばかりに睨み返してくるばかりだ。





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