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となりのアイツ AN

第24章 ファーストキス?2 まーくん


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そして翌日の土曜日。

今日は朝から かずくんと一緒にカフェのバイト。
やっと会えた、って感じで楽しくてテンション上がる。
もともと器用なかずくんは あっという間に仕事も覚え、危なげなくなんでも熟す。

「いや、まだ運ぶの怖い・・・」
「かずくん手ちっちゃいもんね・・・これは絶対大きいほうが有利なんだよ。指をいっぱいに広げて力入れてトレンチ支えるの」

「いいよなー、お前は手がでかいから・・・」


それでも お客さん来ると 営業スマイルで注文取るし、メニューについて聞かれても淀みなく答えてる。
そういうとこはさすがだ。



開店からモーニングの時間帯までは 俺たち二人だけど ランチタイム間際になるともう一人バイトが入る。

今日は・・・夏菜子ちゃんだ・・・・・・・・・・・・


また変なこと言いだしたらどうしようと思って チラチラ見てしまう。

案の定、ちょっとお客さんが途切れた瞬間に

「ねぇねぇ、二宮くん、ちょっと聞いていい?」

なんてかずくんに話しかけてるし!


昨日俺に聞いたのと同じことかな・・・。
かずくんは何て言うんだろう・・・
ちょっと、いや、めっちゃ興味が湧いた俺は 
近くでテーブル拭きながら耳をダンボにする。



「二宮くんの初体験って、いつだった?」


訊いてる・・・
やっぱり俺に訊いたのと同じこと訊いてる・・・


「・・・内緒」
「えーーー、二宮くんも教えてくれないの?・・・ケチ」

「ケチじゃないだろ、そんなことペラペラしゃべる方がおかしいの。で?他に誰に訊いたの?」
「相葉くん」

「・・・教えてくれなかっただろ?」
「うん、大人はそういうこと言わないの、って・・・」

「それが普通なの。自慢げに言う奴はバカだから」
「ふぅーーーん・・・じゃあ、ファーストキスはいつ?」

「それも内緒です」
「えっ?これも?これは相葉くん教えてくれたよ?」

「・・・・・・いつって・・・?」


「わーーーーーーーーーーーーーー!
か、夏菜子ちゃんっ!!」


誰にも言わないって言ったじゃん!!!
慌てて間に入ろうとしたけど


「高1だって」


ガッデム!!


かずくんの動きが、止まった・・・・・・





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