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5-1

思わず口から出てしまった言葉・・・
こんなこと言うつもりじゃなかったのに。

まーくんが怒らなかったこと、すごく安心したくせに

あぁよかった、と思いながらも　物分りの良すぎるまーくんに　ちょっと物足りなさも感じる勝手な俺・・・

ちょっとぐらい怒ってくれてもいいのに・・・
全然　嫉妬の欠片もないのかよ・・・お前、ほんとに俺のこと好きなのかよ・・・

なんて。俺ってほんとまーくんに甘えてる・・・



でも。
だって。

俺は　まーくんがもうとっくにファーストキスを済ませていたことに驚き、嫉妬してる。
・・・今まで一言もそんなこと言わなかったのに・・・

俺、何でも話してもらえるような　気がしてたんだ。
自分だって　まーくんに言えないような隠し事あるくせに　ほんと勝手だけど・・・
まーくんは　俺に何でも打ち明けてくれてると思ってた。


それなのに　夏菜子ちゃんに聞かれたら　簡単に
「ファーストキスは高１に済ませてる」なんてこと言うんだもんな


もし、そう言ったら　
「だってかずくん今までそんなこと訊いてきたことないじゃん」
なんてあっけらかんと言うんだろうか・・・

そりゃぁそうかもしれないけど・・・・・・


頭の中ではわかってるのに、収まらないモヤモヤを
まーくんにぶつける俺はホントガキでカッコ悪い・・・

謝らないと・・・
そう思ってるのに・・・