となりのアイツ AN
第27章 ファーストキス?5 かずくん
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それでも俺は すごくどきどきしてる・・・
もう、心臓壊れそうなぐらい どきどきしてる・・・
まーくんは?
まーくんも どきどきしてる?
今、どんな顔してる・・・?
伏せてた視線をちらっとあげた瞬間、まーくんの手が頬に触れた。
近づいてくるまーくんの綺麗な顔。
ちょっと照れた感じの、でも真面目な表情・・・
・・・いつの間にかすごく男っぽくなった・・・
ゆっくりと閉じられてくまーくんの瞼。
・・・睫毛長いな・・・
・・・夢のような瞬間・・・
目を閉じてしまったら、次に開けたときホントに夢だった、とか ならないよな?
それでなくても 超至近距離でまーくんを見つめられるこの時間。
目を閉じちゃうの 勿体無い気がする・・・
「・・・・・・っ!」
近すぎてぼやけてた瞼が 何かを察したかのように 急に開けられた、
と、思ったら焦った顔で離れてく。
「な、な、なんで目開けてんの?やめろよな!」
「あ、ごめん・・・まーくんの顔ずっと見ていたいな、と思ったら閉じるの忘れた・・・」
「・・・・・・そういうこと言うのずるいよ・・・怒れなくなるじゃん・・・」
ふっと柔らかく笑うまーくん。
やっぱりコイツのことが好きだなぁ・・・としみじみ思う。
「もう1回・・・いい?」
「・・・何度でも・・・」
まーくんは これからもずっとずっと・・・いつも俺の近くにいてくれる・・・
そう思ったら・・・安心したせいか、今度は自分から 自然に瞳を閉じることが出来た。
唇に まーくんの笑顔と同じくらい 柔らかくて優しい感触が降ってきた。