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となりのアイツ AN

第29章 夏休み2 まーくん

2-4

「かずくん・・・」
「お疲れ、おやすみ」

「かずくん・・・」
「・・・」

「待ってよ・・・何か怒ってるの・・・?」
「別に」

「だったらちょっと話そうよ・・・」
「何を」

「何、って・・・」
「俺疲れたし、日焼けしてヒリヒリするし、風呂入って早く寝たいんだけど」

「・・・それ、俺とは話したくない、って意味なの?」
「・・・・・・」

「かずくん・・・どうしたの?何かあった?」
「何もないよ」

「嘘だ・・・」
「嘘じゃないよ」

「嘘だ・・・」
「嘘じゃないって・・・」

「かずくん・・・」
「じゃあ、お前は何か心当たりがあるのかよ、俺が怒るようなことした、って身に覚えがあるのかよ」

「ないよ、そんなの・・・」
「・・・・・・じゃあ、いいじゃん・・・」

「だって・・・」


こんなんじゃ 全然スッキリしない。
このまま別れるなんて嫌だ。
でも かずくんは玄関を開けて入っていってしまう・・・


何で?
俺わかんないよ・・・
こうなったら・・・・・・


俺は家に入り ダッシュで階段を駆け上がり、バルコニー伝いに かずくんの部屋に忍び込もうとした。
かずくんきっとエアコンかける時、窓に鍵を掛けちゃうだろうから その前に入らないと!



かくして かずくんが自分の部屋のドアを開けた時には 俺はもうニコニコしながら 部屋の真ん中に座って かずくんに声を掛けたんだ。


「おかえり~」

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