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となりのアイツ AN

第30章 夏休み3 かずくん

3-1

・・・まーくんが 悪いんじゃない・・・

俺と あの子を二人にして 置いて行ったのも、バスケ部一、いや学校一のモテ男に
「今度泊めてくれよ」なんて言われて 気軽にOKしたのも 別に普通のこと・・・


俺が勝手に拗ねてるだけだ・・・

それがわかってるのに どうしようもない。
口を開けば素直じゃない言葉しか出ない俺。


こんなふうに 意地を張ってたら いくら優しいまーくんでも いつか俺に 愛想を尽かすかも知れない

・・・そんなのは嫌だ・・・


久々に、俺の方からまーくんの部屋に行ってみようか・・・



そんな風に思いながら 海パンとタオルを鞄から出し、シャワーを浴びてから 部屋に戻ると


「おかえり~」
「ぅわっっ!」



驚きのあまり 思い切り飛び退いて 壁に激突。

「いって~・・・・・・」
「大丈夫?」

「お前なー!俺より先に 部屋に入ってんなよ!」
「だって 後からだと 入れてくれないかと思って・・・」

「・・・そんなこと・・・ないから・・・・・・」
「ホント?」

「・・・うん・・・」
「よかった・・・」



ほっとした笑顔を見せるまーくんにつられて 俺も 思わず口元を緩めてしまう。
さっきまでの気まずさが 溶けていく。

ほんとにまーくんは 天使みたいに 優しくて可愛くて・・・

なんて自分の考えてることが恥ずかしすぎるぜ。

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