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となりのアイツ AN

第31章 夏休み4  まーくん

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そんなつもりじゃなかったのに、
あまりにも無防備に近づいて来て、俺にくっつくぐらい鼻先を近づけるかずくんのこと、
・・・気がついたら抱きしめてた。


一瞬 驚いた様子を見せたけど、離れようとはしないでいてくれるかずくんに さっきまでの不安がどこかに消えていく。



きっと俺、かずくんのこと好きすぎて 何でもないこと 気にしすぎるんだね・・・

もっともっと大らかで、かずくんのこと優しく包み込めるような 器のでかい男にならないと・・・

でも「器が大きい」とか「心が広い」とかと「不埒な目で見ない」っていうのは関係ないよね?
ほのかにボディーソープの香りがする身体を抱きしめてると 何ていうかその、
だんだん俺の身体の一部が反応してきて・・・かずくんに気づかれたらどうしよう、と思うと会話も上の空になりがちだ。


気がつくとかずくんがじっと俺を見てる。

あ、あれ・・・俺何か変なこと言った?
それとも適当に会話してるのバレた?

いやいや、適当に、じゃないけどちょっと簡単にぺらぺら喋ってるかも・・・

えっと・・・もこのこと、俺んとこに泊める事は 別に構わないよね?
だけど、それで俺がかずくんちに泊めてもらおうとするのは シタゴコロ丸見え?

あ、それとももしかして「お前、俺んちに只で泊まる気かよ?」って目?


「え、と・・・もしかして かずくん部屋に誰かいると寝れない人?・・・」
「は?」

「あ、もしかして心配なら 俺はキッチンで寝てもいいんだけど・・・」
「・・・・・・」

「あ、しゅ、宿泊費は払う、払うよ?」
「さっきからナニ言ってんの?お前・・・」

「・・・・・・ナニ言ってんでしょう・・・?」


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