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となりのアイツ AN

第31章 夏休み4  まーくん


あぁ、ホントに何言ってんだろ、俺・・・
腕の中にかずくんがいて上目遣いに俺を見つめてくれてるのに。
こんなこと喋ってる場合じゃない、今がキスのチャンスなのに。



頭の中では何十回も、もしかしたら何百回も想像した このシチュエーション。
だけど、滅多に行動に移せなかったのは 次の瞬間「ごめん」って、俺を拒むかずくんの姿が くっきり浮かんでしまうからだ。

もう1回あんなことがあったら きっと俺はもう立ち直れない。
全部説明されたあとでも あの時のことを思い出すだけで 心臓が痛くなる・・・


でも、今 かずくんは俺の目をまっすぐに見てくれてる
その頬にそっと手を当てると、ぴくんと震えて一瞬視線を逸らしたけど その後何かを決意したように もう一度俺を見て・・・

かずくんの方から そっと唇を合わせてくれた。

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