となりのアイツ AN
第3章 となりのアイツ3 かずくん
なんだってコイツはこういうこと簡単に言うかな…。
好きとか嫌いとか、離れたくないとか
何気なくポンポンいう単語が
俺の心臓をギュッと掴んで 痛くさせる。
「そんなに知りたいなら教えてやる。…俺の近くにいたら…お前の身が危険なんだよ」
「え?どゆこと?かずくん誰かに命狙われてんの?」
「バカ、何の話だよ。じゃなくて…。俺、男が好きなの。女には興味ないの」
「え…?ナニソレ?何のジョーダン?」
「ホントだよ、誰でもいいんだけど とにかく男にムラムラするんだ。だからお前でもいい。お前が近くにいたら いつかヤっちゃうかもしれないからな」
「…え…?」
「わかった?わかったら帰れよ。そんでもう部屋には来るな、今度来たらOKってことで、どうなっても知らないからな」
「…ジョーダンだよね?…またまたかずくんてば…」
「いいから帰れ」
「……」
半信半疑、って感じで まーくんはまた窓から帰って行った。
ボーッとしてるんで 落ちるんじゃないかと心配したけど どうやら無事に帰ったみたいだ。
その代わり、まーくんの部屋の中で
何かにぶつかったか こけたかしたらしく、
どんっ!っという鈍い音と
「イテッ!」っていうでっかい声が聞こえたけど…。