となりのアイツ AN
第36章 誤解4 かずくん
「まーくん!」
「あ・・・ごめん・・・」
「何謝ってんだよ・・・風邪?熱あるの?」
「うん・・・最近ずっと熱っぽくて・・・昨日は微熱だったんだけど・・・また上がっちゃったのかな・・・」
「そんな時に俺、あんなこと・・・ごめん。今看病してやるからな。病院行く?」
「そんな大げさにしなくても・・・俺よく熱出す体質だし、大丈夫だよ。薬飲んで寝てれば治るって・・・」
「じゃあ、とりあえず様子見るか・・・薬はあるの?何か食べれそう?」
「前に買った市販薬ある・・・冷蔵庫にゼリー入ってるから、それ食べて飲もうかなぁ・・・」
「分かった、今持ってくるから」
冷たいゼリーを食べて 薬を飲んだまーくん。
熱を計ったら38.2度もある。
「大丈夫・・・?やっぱり病院行こうか」
「俺すぐこのくらい出るから平気・・・」
「平気って・・・」
俺はあんまり熱なんか出さないから 38度以上なんて想像しただけで倒れそうなんだけど
確かにまーくんは 小さい頃からよく熱を出してた。
自分の身体のことは よくわかってるのかも・・・
氷水で絞ったタオルを額に乗せ、保冷剤をハンドタオルで包んだものを両脇に挟んでやると
「気持ちいい・・・ありがと」と弱々しくにっこりした。