となりのアイツ AN
第61章 二十歳の贈り物2 かずくん
どっちにしても
このドアを開けなくちゃ
「まーくん、そこに居るんだろ?鍵開けろよ!」
「・・ちょっと無理なの!合鍵渡してあるよね?それ使って入って来て!」
焦ったような声音は出してるけど
意外と元気そうで 別に怪我とか病気の気配はない
・・・何だってンだよ
確かに合鍵は貰ってるけど・・
ポケットに手を入れれば チャリ、と音がする
今 自分ちの玄関ドアをロックした鍵と一緒に
ストラップに繋いであるほぼ同じ形状のディンプルキー
目印に細い緑のリボンが縛ってある方がまーくんちの鍵だ
とにかく開けるか。
と、その鍵を鍵穴に差し込もうとして
ちょっと待てよ、と思い直した