となりのアイツ AN
第61章 二十歳の贈り物2 かずくん
2-2
「泣くなよ・・・ごめん、って・・」
「なぁ・・マジでごめん。ホント悪かった」
「俺の事思い切り殴っていいよ」
「あ、お詫びに何か驕るから。ほら、まーくんの好きなラーメンに餃子付けるから、今度行こ?」
「・・・っく・・・ぐすん・・・」
部屋の中に 聞こえるのは
延々連なる俺の謝罪の言葉と まーくんのすすり泣く声
悪戯なんかに引っかかるかよ、と
裏をかいて思い切り飛び出した俺の目に映ったのは
玄関ドアが見えない程 覆い尽くす色とりどりの風船と
その前でおろおろしながら 風船の山の中に手を突っ込んでるまーくんの姿
突然に背後から現れた俺を見たまーくんは
文字通り飛び上がって驚き
一瞬遅れてすべてを悟った後には
ボロボロと泣き出してしまったんだ