となりのアイツ AN
第65章 タイミング2 かずくん
正直言うと さっき ドアの内側から見た時は
まーくんの気持ちと労力に感謝こそすれ
風船サプライズ自体には特に感動はなかった
“ 有難いけど、時間もお金も勿体ないじゃん ”
程度の感想で
だけど 今 俺の心は風船より軽くなって
うきうきほわほわ 空まで浮かんじゃうんじゃないのかな、
って気がする
「まーくん、ありがと。・・・すっげー嬉しい」
俺にしては珍しく シンプルに素直な気持ちを口にした
つまりそれくらい嬉しかったからなんだけど
俺の言葉を聞いたまーくんは
太陽みたいに顔を輝かせ、
夜だってのに、辺り一面パッと明るくなったみたいだ