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となりのアイツ AN

第8章 新生活2 かずくん

2-3

部屋の冷蔵庫から発泡酒を2本出して、
まーくんに渡す。


「ほい、グリーンラベる?」
「わぁ、ビールだ」

「正確には発泡酒な」
「かずくんいつも飲んでるの?って、未成年!」

「お前だって家で時々飲んでただろ?それにいつもじゃねーよ、引っ越してきた日に自由な生活に乾杯~、ってしただけ。今日はまーくんの引越し祝いだから特別な」

「ありがと、じゃあお風呂上がりに一緒に飲もうね」
「あぁ、じゃあ、悪いなお先に」

「ゆっくりあったまってきてね」
「うん」


学生向けのワンルームマンションだから 
バスルームも狭いけど 
詰めれば二人で入れないこともないなぁ...

なんてこと考えてる自分に驚いてしまう。


俺ってこんなキャラじゃないはずなんだけど...なんだかさっきからウキウキしたりどぎまぎしたり...。

でも、こんな自分も嫌いじゃないかも...
なんてにやけてる自分にまた驚く。


「お先...ごめん、長くて...」

ちょっとのぼせ気味になってしまった。

「ううん、大丈夫だよ。じゃあ俺も行ってくるね」

ノートPCをパタンと閉じてまーくんが立ち上がる



調べものでもしてたのかな・・・
部屋の中はしーんと静かだ。

人んちだからなー、勝手にTVとかつけるのもなんだかなー

俺は携帯でいつものゲームを始めたんだけど…。


「ダメだ、全然集中できない」

さっきから罠にかかりまくりでちっともクリアー出来ない。

原因はわかってる。
もちろんまーくんのせいだ。

壁を隔てたところで まーくんが風呂に入ってると思うだけで ドキドキしちゃってる。

想像しちゃいけない、って思えば思う程、脳裏にまーくんの艶かしい裸の画像が 浮かんでしまう。 

カメラがパンして 湯気に包まれた上半身から 少しずつ下のほうへと移動する。

もやもやっとしてよく見えないそこを 
見たいんだけど見ちゃいけない、
見ちゃいけないんだけどでも見たい。

と葛藤しながら、
指の隙間から そっと見るような気持ちで 
下半身への妄想を始める。

外からじゃあんまり目立たないけど
実はちゃんと6パックに割れてる腹筋。

前はよく「触って触って」と言われて、
その板みたいに硬い腹筋をほめてやると、
にっこり嬉しそうに笑ってたっけ

それから引き締まった腰…

それから…
それから…

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