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となりのアイツ AN

第12章 秘密2 かずくん

2-1

まーくんに好きな人…やっぱりいるんだ…

それって誰?
それって…俺?

…じゃないよね……

だって、男同士ならあんなもの必要ないはず…。
妊娠するわけじゃないんだから……


勇気を出して聞いてみようか。
でもなんて言おう。

「好きな人って誰?」なんて聞くのは
なんだか図々しい気がする。

だけど
「俺のことどう思ってる?」なんてことも
聞けるはずないし…


とか考えてたら、まーくんの方からも
「好きな人、いる?」って……。




えっ?

…いるに決まってんじゃん。

俺、まーくんが好きだよ。

ものすごい勇気出して、気絶しそうな位ドキドキしながらあんなことしたのに、

もしかして通じてないの?
そんなことって有る???



10秒くらいマジに固まって…

あぁ、まーくんならあるかもしれない…
そう思い直した。


そうだ、こいつはドがつく天然だった。
行間を読む とか 察する、とかいう事が
できないのがまーくんだ


きっと 今ここにこうしてることも 
まーくんにとっては「幼馴染の世話を焼いてる」
ことの一環に過ぎないんだ


「好き」とか「そばにいたい」って言葉も、
幼稚園児が言ってるのと同じくらいの意味しかないから
深読みしちゃいけない



そして、俺は、自分の気持ちを伝えたかったら 
回りくどいことなしに、
はっきり言わないといけないんだ。


「俺はまーくんのことを恋愛対象として好きだよ」
って。



だからって あっさり言えるくらいなら 
ここまで苦労してきてない。 


言いたいのに、断られた時のことを思うとどうにも勇気が出ないんだ。


あの時あんなこと出来たのは、もう二度と会わない覚悟が出来てたから。

でも今は隣に住んでて、入学したら同じキャンパスで…。
フラれた後でも 顔を合わせずに 生活なんて出来っこない…。

そう思うと うじうじ思い悩むばかりで 身動きが取れなくなる。

せめて あの買い物の理由だけでもわかったら・・・、
前進か撤退かの決心もつくのに…。




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