となりのアイツ AN
第14章 一歩1 かずくん
1-1
白球はしっかり目で捉えてた。
落下地点の下で待ち受ける余裕もあった。
・・・・・・なのに・・・
落としてしまったのは 太陽の光が眩しかったからだ。
断じて まーくんの言葉に動揺したから なんかじゃない・・・はず・・・。
まだ青味の少ない芝生の上に ぽん、と落ちたボールは 低くバウンドして ころころと転がっていく・・・
だけど 俺は そのボールを追うことが 出来なくて・・・
あげてた両腕を のろのろと下ろし、まーくんを見ようとして・・・
結局 それも出来ずに下を向いた。
今・・・、好きだ、って言った・・・?
俺のこと、好きだって言ったの・・・?
まーくん、それどういう意味・・・?
教えてよ。
俺の心は もうすっかり 固く縮こまってしまっていて、
そんな短い言葉だけじゃ すぐに柔らかく解くことが出来なくなってる。
それは、自分でもどうしようもないんだ。
どんなに歯がゆくてもどうしようもないんだ。
もっともっと、たくさんの時間と たくさんの言葉を費やして まーくんの気持ちを俺に伝えて欲しい。
もしも、まーくんの「好き」が俺と同じ「好き」なら・・・
少しずつ胸の奥の方から湧いてくる喜び。
ううん、ホントは少しずつなんかじゃない。
急加速でぶわって湧いてきてる。
それを “ちょっと待て、慌てるな”って
怖がりの俺が無理やり押さえつけてるんだ。
でも、もうそれも限界に近づいてて・・・
俺の内側、奥の方から溢れ出ようとする気持ちと ガチガチに固まった外側の気持ちが せめぎ合ってるのが 苦しいよ
まーくん・・・俺、その言葉を俺の望むように受け止めてもいいの?
白球はしっかり目で捉えてた。
落下地点の下で待ち受ける余裕もあった。
・・・・・・なのに・・・
落としてしまったのは 太陽の光が眩しかったからだ。
断じて まーくんの言葉に動揺したから なんかじゃない・・・はず・・・。
まだ青味の少ない芝生の上に ぽん、と落ちたボールは 低くバウンドして ころころと転がっていく・・・
だけど 俺は そのボールを追うことが 出来なくて・・・
あげてた両腕を のろのろと下ろし、まーくんを見ようとして・・・
結局 それも出来ずに下を向いた。
今・・・、好きだ、って言った・・・?
俺のこと、好きだって言ったの・・・?
まーくん、それどういう意味・・・?
教えてよ。
俺の心は もうすっかり 固く縮こまってしまっていて、
そんな短い言葉だけじゃ すぐに柔らかく解くことが出来なくなってる。
それは、自分でもどうしようもないんだ。
どんなに歯がゆくてもどうしようもないんだ。
もっともっと、たくさんの時間と たくさんの言葉を費やして まーくんの気持ちを俺に伝えて欲しい。
もしも、まーくんの「好き」が俺と同じ「好き」なら・・・
少しずつ胸の奥の方から湧いてくる喜び。
ううん、ホントは少しずつなんかじゃない。
急加速でぶわって湧いてきてる。
それを “ちょっと待て、慌てるな”って
怖がりの俺が無理やり押さえつけてるんだ。
でも、もうそれも限界に近づいてて・・・
俺の内側、奥の方から溢れ出ようとする気持ちと ガチガチに固まった外側の気持ちが せめぎ合ってるのが 苦しいよ
まーくん・・・俺、その言葉を俺の望むように受け止めてもいいの?