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彼女と妹

第8章 綾子と先生(その1)

「いいよ、ベッド空いてるから。熱でもあるのか?」

私はベッドの脇に鞄を置いて、ブレザーを脱ぎ、ベッドに横になった。

「先生は今日ずっとこの部屋に?」

「うん、今日は俺の授業はなし」

「ふーーん」

「なんだよ、ふーーんって。ほれ、体温計」


先生は、取り出した体温計の先の方を、何か消毒薬みたいなもので拭ってから私に手渡した。


先生が口に入れろって仕草をしたので、私は体温計を口に差し込んだ。

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