POISON TEACHER
第3章 外へ出たら上も下も糞もない。
溝坂は中和剤を使い部室のドアが開くようにした
『年下相手にビビって気絶しやがって
おまけにおねしょまで……
頭も体も幼稚園児だな!!』
気を失った三年生たちに
あゆみ、タカシ、理恵、英太、カナ、そして慶一たちは勝利を喜んだ。
『慶一言ったろ。
ああいう、悦に浸りたいやつほど
腹を決めればビビるって。』
『先生……
一人で抱え込まないことを教えてくれてありがとうございました!』
慶一は深くおじぎをした。
溝坂は『フッ』と
軽く笑った。
『ホントバカだな(笑)』
慶一はリーダーというプレッシャーからどうしても皆に打ち明けられなかったのだ。
『皆!迷惑かけてゴメン!!
でも今度嫌なことあったら、
また助けてくれないか。』
五人はニコッと笑い
『もちろんだ。
だって4組じゃん』
『あ…ありがとう…ウッ…ウウッ!』
慶一は大粒の涙を流した。
『今の言葉身に染みたぜ!!』
溝坂はいつもの決め台詞を言った。
グゥー
『あー腹へった。
そういや昼だな』
『授業ほとんど出てないわ!』
4組の皆は不安になるが溝坂は
『なーに、三年生たちのせいになるから心配ねえよ。
今日の食堂
慶一お前のおごりで』
一同は『先生それはないよ。』
『スマンスマン
全部俺の奢りだ!』
溝坂は六人の生徒に囲まれながら
明るく歩いていった。