テキストサイズ

POISON TEACHER

第5章 過去にこだわることより今から変わろうって思わねぇか

どうやら桜庭高校の生徒がここのコンビニで万引きをし、店員に見つかったのだ。


『あれ確か四組の…』

『勝だ!
倉石勝だ!
万引き常習犯だよ。』


溝坂は
『あ~、一年の時
何回も警察に補導されてたって噂の奴か。学校の疫病神扱いされてるらしいじゃん。』
まるで無関心な様子。

溝坂はさっさとレジへ行き、その場を去ろうとするが…、


『溝坂先生!!』

レジの
もう一人の店員が溝坂に声をかけた。


『あっ!
小島さん!?
ここでバイトしてたの?』


小島佑実
溝坂のクラスメートでこのコンビニでバイトしていた。


『先生…勝を助けて下さい!』

必死に懇願した。


『ああいうのは
(*)ムショか留置所につき入れるんが1番の薬だ!』と助ける素振りは全くない。


(*)ムショ…
刑務所の略



すると佑実は、
『助けてくれなかったら、会計しませんよ。』


溝坂は少し困惑した。


『ったく、しょうがねぇなあ。
負けたよ佑実。
お前の勝ちだ。』


理恵と英太は驚いた。


なぜなら、
溝坂に口喧嘩で
初めて負けたところを見たからだ。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ