
POISON TEACHER
第37章 弱いやつほど陰で悦に浸って威張ってる
五時間目の授業が始まる前
溝坂はさっきの女子たちと
廊下で再びすれ違い
ずぶ濡れになってる女子を見て
異常なことに気づき、
話しかけ始めた
『どうしたんだ……
そんなに濡れてよ
お前ら一体何をしたんだ?』
女子たちはチッと舌打ちをし
、平然な態度で答えた
「三和子がドジって
ずぶ濡れになったんです~」
『何でだ?』
「何でつったって
この子がドジっして濡れた以外に
何があるっていうのですか?」
『答えになってねぇよ
例えばよ、バケツをかけて
濡れたとかってあるだろ?』
溝坂は大体の察しはついていて
じわじわと追い詰めていくが……、
「あら、まるで私達が
三和子をいじめてるみたいじゃないですか?」
「そんなに疑ってるんでしたら
証拠でもあるのですか?」
『……………!!!』
溝坂はさすがに
反論ができなくなった。
「そんな勝手な思い込みで
私達を傷つけないでくださいっ!!」
「私たちは本当に三和子と仲が
いいんだから………
ねぇ、三和子っ?」
「うんっ!」
三和子は笑顔で答えた
「授業が始まりますので
先に失礼しますっ!!」
溝坂は三人組の女子たちと三和子を
後ろからジッと疑いの目で
黙って見ていた
