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静かな波が
やがて大きな荒波になっていき、
その波は二人の足元へ届いた。










ザザーーーンッ!!











『あなたに何があったかは
わからないですけど………



嘘をついて欺かなければ
生きてはいけなかったんですよね……』







『……!!!!!!』







楠木は何も言わず
小松田の話を黙って聞いていた。





『そして、


溝坂先生と出会ったことで
あなたは今までの自分を
変えられてしまった





はじめはショックを受けたけど



徐々に………





徐々に…………






あなたは
毒舌だけれども
言うべきことをはっきりと言い
正しい道理を教える




そんな溝坂先生に
あなたは憧れ




やがて惹かれていった…………








そうじゃないんですか？






楠木先生…………？』








ｽｯ…………





ｽｯ、ｽｯ……!!!






楠木は
大きな涙を流した。




その涙の滴は
大きな波の中には呑み込まれ
流されていった。