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ゲーム~姉の男を寝盗る~

第10章 藤枝瑞穂の事情①

「明日さ、李奈に会うよ」
「そっか」

拓哉と李奈は月に一度の頻度で会っている。

拓哉が正直に話してくれたから
私はそれを承諾している。

違う。

物分かりのいい女を演出したいだけ。

拓哉でも李奈の為でもなく
私自身の為。

余裕があるところを見せたい。

実際にいい気分はしない。

吐いてしまうほどの憂鬱さだ。

それでも私は理解ある女として
拓哉に認められたい。

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