テキストサイズ

ヒミツの関係 SA

第6章 6 翔

6-4

何を馬鹿なこと・・・
でも俺はやっぱり自惚れてたみたいだ

俺がこの関係をやめたら、雅紀はもう誰にも抱かれることを望まないような気がしてた
だから、こんなふうに簡単に他の奴と寝ると言い出したことにショックを受けてる俺がいる。

メンバーでそんな・・・松潤が雅紀を抱く、だなんて・・・、
想像なんかしたくないのに、簡単に想像できてしまうのがリアルで嫌だ

それは智くんでも二ノでも同じだけど・・・よく知ってる奴は、ソノ時の表情まではっきり妄想出来てしまう分 余計に俺を苦しめる

かと言って、見知らぬ男なら苦しくないのか、と問われれば もちろんそんなことはなく・・・

雅紀のためにやめる、と言いながら ホントは その先の覚悟なんてちゃんとできてはいなかったんだ、

この関係にハマっていたのは俺の方だ



だけど、どうすればいい・・・
どうすることもできないだろ

今のままの関係を続ければ 雅紀はまた無理をするに決まってる

俺より松潤の方がそういうとこはよく気がつくだろうし、優しくて真面目な奴だから
たとえセフレの関係でも幸せにしてくれるだろう
もしもお互いに惹かれあうようなら それはそれでいいことじゃないか・・・・・・



雅紀のことが好きなのに、俺をセフレとしか見てない雅紀に告る勇気もなく、
かといってセフレとしても負担をかけさせてしまう・・・
こんな中途半端なことしか出来ない俺より松潤と付き合う方が・・・雅紀のためだろう・・・


それがいい、なんて思えるはずもないことを、俺は何度も何度も自分自身に言い聞かせ、無理やり納得させよう、納得しよう、としていた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ