ヒミツの関係 SA
第7章 7 雅紀
7-9
すごく優しいキス
松潤はこんなふうにキスするんだ・・・
自分でも驚く程 穏やかな気持ちで
松潤のキスを受け止めてる
好きじゃない相手ともできるのか?
って考えたこともあるけど
もちろん松潤のこと好きだし、信頼してる
・・・翔ちゃんへの気持ちとは全然違うけど、
それでも俺は 松潤のこと大切に思ってるし
松潤も俺のこと大切に思って してくれてるのがわかる
だけど
松潤の手が俺の服にかかった時、
どうしようもなく身体が強ばって、
直に素肌を触られた瞬間、俺はガバっと起き上がり
「ごめん!」
と叫んでいた。
「何・・・どうした?」
「あの・・・ごめん・・・俺やっぱやめとく・・・」
「どうして?お前が操立てても、そいつお前のこと愛してくれないんだろ?
俺のこと、そいつを忘れるために利用していいよ、
報われない片想いなんて時間の無駄だ・・・」
「・・・ごめん・・・ごめん・・・でも、それでもやっぱり好きなんだ・・・
俺、ホントは好きだっていうことも伝えられずにいる・・・
真面目に言って拒否られたら、と思うと怖いから、冗談みたいにカラダだけの関係でいい、なんて言って・・・
その人の負担にならないように・・・
ううん、俺が本気だってこと気づかれて、重いって嫌われないように、遊んでるように見せようと 好きでもない誰かと寝ることさえ考えた。
でも・・・さっき、もしかして松潤ならイケルかも、なんて思ったのにやっぱりダメみたい・・・。
本気で好きなことがバレたら辛くなるだけだって思って色々してるのに、こんなに苦しいんじゃ結局同じだよね・・・
俺、バカみたい・・・今更何しても遅いのに・・・」
「そんなことない」
「・・・そんなこと、あるよ・・・」
「そんなことないよ、雅紀」
「・・・・・・」
どういうこと?
この声は・・・、と思って顔を上げた視線の先に立っていたのは
「翔ちゃん・・・」