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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

「!」


 ハッと思い出した純化は、懐から赤い石を出した。


「そうや……なんとかなるかも」


 純化は恐怖を押し殺し、その石を手のひらに乗せた。


「お願い、出て来て、助けて」と目を閉じて祈る。


 すると、石が光を放ちながら人型に変化し、先程の精霊の姿に変わった。


 トカゲの口から足が二本、ダラリとぶら下がっているのが見えた。


 客も食われてしまった。


 純化は精霊に願う。


「お願いやから、あんたが出来る力を見せて……助けて」


 そう言うと、火の妖精の体が大きな炎に包まれた。


 すると、無数の火の玉が機関銃の様に放たれ、トカゲに向かって集中砲火を浴びせた。


<うちらも行こか>


 球也の懐から、ソーヤが顔を出した。


「えっ!? そこにおったん?」


<うちは攻撃の力とかは無いけど、あんたの力を上げることはできるで>


「どういうこと!?」



 ソーヤは1枚の葉っぱを出した。


<これを食べたら一定時間はパワーが三倍になるで>


「はぁ?」



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