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時を越えて

第1章 時を越えて

監督が声を上げた。

「さあこれが最後の撮影だ!皆しっかりな」

私は我に返り急いでスタンバイした。

そして最後の撮影がはじまった。

一人部屋で・・・

響きのアルバムの写真を見ながら。

「どうして俺を置いていったんだ響。どんなにお前に逢いたかったかわかるか?・・・・もう・・・お前はいないんだな・・・
あの時お前と離れてから俺は一時もお前を忘れた事はなかった。絶対お前と何処かで会えると信じて。
それなのにこんな事ってあるか・・・俺はどうすればいい響なあ応えてくれよ・・・お前の声が聞きたい。」

奬は顔を膝に埋めて一人呟いていた。

そして、見ていたアルバムを閉じふらふらと立ち上がりベランダへと向かった。



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