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時を越えて

第1章 時を越えて

ここは10階のマンションの設定になっている。

本当は2階。

「なあ響・・・もういいか?お前のいないこの世の中に居たくない・・・お前の所に行ってもいいか?なあ響・・・」

そう言いかけベランダの柵に登ろうとした時にひとつの光がベランダに舞い込んできた。

その光の中を見るとそこには響がいた。

「お兄ちゃん!」

「響・・・お前か?」

「うん!そうだよ。お兄ちゃんに逢いたくて戻ってきたの。・・・もう違うね・・・私が愛した奬だね。」

「そうだよ。響はもう妹じゃない!俺が愛した一人の女響だ」

「いいか響?俺も一緒にそっちへ行っても、許してくれるか?俺はもうお前を失う事が嫌だ!何処までも一緒だ。」

「・・・うん。いいよ一緒に行こう。もう響も奬と離れたくないよ。」

二人は固く誓うと共に抱き合い口づけを交わす。

そして二人はお互い手を繋ぎ見つめ合い響は手鏡を出した。

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