
Perfect Romance
第9章 大野智と言う人
『新人同行研修のお願い』
大ちゃん宛に来たFAX
そこには色々と細かい事が書いてあった
だけど
はっきり言って読むの面倒だなぁ…なんて思ってたら
「これ、建前だから」
大ちゃんが当たり前の顔をしてふにゃっと笑った
「は?」
思わず聞き返す
だって新人研修でしょ?
目を丸くしてる俺から、大ちゃんがそのプリントを奪い取ると
「お前がパートナーで良かったよ」
意味ありげに、ニヤリと笑ってみせた
「なに、どういう事?」
あまりおおっぴらには言えないから、椅子を大ちゃんに近付けさせてこそこそと話す
大ちゃんも、パソコンを操作するフリをしながら俺に近付いて
「翔ちゃん…、あ、友達の事ね?
…がさ、これを持ち掛ける時って
新人くんを気に入ってる時なんだ」
クスクスと面白そうに目を細めた
「ふぅん、で?」
…いきなりおでこをベシッと叩く
「…ったいなぁ!」
「気付けよ、バカ
…明日は、飯食って喋って終わり!」
