
Perfect Romance
第11章 飲み過ぎにはご用心
櫻井さんと、大野さんが一緒に住むらしい
そりゃあ二人が付き合ってるのは知ってるし、付き合いも長いけど
外回りの昼休み、櫻井さんから聞いた時は本当にびっくりした
"同棲 " って言うと、やっぱ男同士だと無縁な感じがしてたから
「マジですか」
「お前に嘘言って何になる」
「そりゃそうですけど…」
「ちょうどお互いアパートも更新だったしさ、…この際だし」
櫻井さんはごく自然に言ってるけど
…なかなか凄い事だと思ってる俺がいた
会社に慣れてきて、櫻井さんともだいぶ打ち解けた今だからこそ
…チャンスだ、と感じた
「櫻井さん?」
「ん?」
「…引っ越す前に、櫻井さんち行ってみたいんですけど」
ダメ?と言わんばかりに可愛く首を傾げて見る
「ああ、別にいいけど」
あれ、あっさり了承されちゃったよ
「…うちに来ても何もねぇぞ?」
何だか不思議そうな顔をする櫻井さん
「単なる興味です」
誤魔化す気もないから、素直に言った
「何だそれ」
「いや、だって櫻井さんのプライベートって謎だから」
