
Perfect Romance
第11章 飲み過ぎにはご用心
櫻井さんが怪訝そうな顔をする
「何だよ謎って…」
「だって会社の櫻井さんと大野さんといる時も違い過ぎるし、どれが本当の櫻井さんだか…」
「…なら、会社の俺でずっといくか?」
俺の思わず言った言葉に、櫻井さんがニヤリとする
「それは嫌です」
すかさずそこは否定
だって怖いもん
慣れた今も、鬼になった櫻井さんだけはやっぱり怖い
「まぁ、いいけどさ
…いつ来るの?週末?」
スケジュールはきちんとしたい櫻井さんが、すぐに日程の話に変えた
「あ、いいですねぇ…金曜でも土曜でも」
「なら土曜かな。金曜だと仕事の後になるし」
「マジですか?じゃあ相葉さんに言っておきますね」
「え。じゃあ雅紀の都合…「あの人は大丈夫ですから」」
俺はにっこり笑って櫻井さんの言葉を遮った
相葉さんが、俺の誘いをまず断るわけないから
「なんか…お前、変わった?」
"もっと謙虚だと思ってたんだけど… "
ボソッと呟いた櫻井さん
しっかり聞こえたけど、曖昧に笑ってごまかした
