
Perfect Romance
第12章 我が儘でもいいから
「大野!相葉!」
突然呼び出されたのは、これから外回りと言う名のサボりに出ようかとした時だった
普段あまり関わる事の少ない部長からの呼び出しに
俺は勿論の事、大ちゃんも凄く驚いた顔をしていて
「何かやらかしたっけ…?」
大ちゃんが、何とも言えない顔をして俺の方を振り返った
「何も…ないと思うけど」
先輩である大ちゃんに分からないものが、俺に分かるはずもなく
二人で顔を見合わせるけど
思い当たる事はやっぱり何もない
「…とりあえず、行くか」
「うん…」
部長の呼び出しを無視なんて出来る訳がない俺達は、何を言われるのか分からない不安に
…重い足取りで部長の許へ向かった
「…何でしょうか」
大ちゃんが、伺うように部長を見る
俺は半歩下がって、姿勢を正して立っている
「大野!!」
「はい」
「凄いじゃないか!」
「…は?」
部長が満面の笑みを浮かべて、大ちゃんの肩を叩いている
「相葉!」
「は…はいっ」
「お前も!良くやった!」
「へ?」
今度は俺の肩をバンバンと叩いた
