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Perfect Romance

第13章 アブナイ夏休み




「ちょっとにの!これ見てみ?」

「どれですかー?…あ、可愛い!」
旅館に向かう途中のドライブインで
はしゃぐ声を出してるのは

かずと大ちゃん

外に設置されている、柵の中のうさぎを二人して
子供みたいに覗き込んでいる


「可愛いなぁ…」
思わず俺が呟くと

「本当、可愛い」
隣にいた翔ちゃんもにんまりとそれを見ていた




旅行前の
かずの本心がイマイチ分からなくて

翔ちゃんの運転する車が出発してからも心配が残ってた俺だったけど

…いらない心配だったみたい

だって、車の中でも良く笑うし
本当に楽しそう

特に大ちゃんと、ってのが納得できないけど




だってさ、普通この組み合わせなら
恋人と一緒に行動するもんじゃないの?


なのに
かずと大ちゃんはずっと2人で行動を楽しんでいる



「翔ちゃん、いいの?」
俺は、ニコニコと二人を見ている翔ちゃんに
大ちゃんと一緒にいたくないのか訊ねてみた

「うん、だって何だかあの二人見てると可愛くね?」

「それは言えるけど…」

「今、いっぱい仲良くなって貰わなきゃ」

「翔ちゃん?」



「…夜、が楽しみになるだろ?」

翔ちゃんの妖しげな笑み



…思わず咽を鳴らしてしまった
翔ちゃんの言った意味を瞬時に理解できちゃったから。

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