
Perfect Romance
第3章 ここから始めよう
相葉さんに連絡先を聞かれて、教えたのは良いけど
マメにくるメールに
俺の気持ちは複雑になっていた
くだらない雑談メールに、どう返して良いか分からない
普通の会話みたいに返せば良いんだろうけど、昔の記憶が甦ってきて
…頭が真っ白になってしまう
毎回返事を返して、実はうざがられてたらどうしよう?と言う不安と
毎日のメールに少しうんざりしているのも重なっていた
…そして、"飲みに行こう " と必ず書いてある一言も
俺も本当は行きたい気持ちはある
だけど
単なる社交辞令だったら "いつにしますか? " なんて聞いたらバカみたいでしょ?
『何、本気にしてるの?』
…思い出したくない、嘲笑、蔑み
もう、あんな思いはしたくない
だから誰とも、必要以上に仲良くならないようにしてきたのに
1人が気楽でいい、と
ここまできたのに
何で教えちゃったんだろう
断る事もできたはずなのに
