
Perfect Romance
第14章 今日だけはライバル
女子社員の黄色い歓声と
男どもの笑い声
恥ずかしいとか、色んな感情が入り交じってるけど
さっきの二人三脚に比べればどんだけマシか
ゴールした後に、実況担当の社員に紙を渡し
書かれた指令が読み上げられた
「お姫様抱っこでゴール」
ここでまた、大きな歓声
何で男の自分が抱っこしないで、される方を選んだのかを突っ込まれ
自分がしでかした事に気が付いた
端から女子社員を選ぶ事は考えてなかった
だって、後々面倒そうだし
俺なんかに選ばれた方も可哀想
それに「抱っこ」=相葉さん
なんて言うバカな図式が頭の中にあったのも事実
だから視界に入った相葉さんをすぐに呼んだんだ
「え、いや、あの…」
ニヤニヤと突っ込む社員にしどろもどろになる俺
相葉さんは隣で笑いを堪えている
「…相葉さんは、
良く、仕事でご一緒してて…
こういうのも乗ってくれると思ったんで」
何とか当たり障りなく、無難な答えを見つけ出した
