
Perfect Romance
第14章 今日だけはライバル
普段見る大野さんは何なんだ?ってくらい
早い。…走る姿、凄くカッコいい
相葉さんも早かったし、カッコいいって思ったけど
大野さんの走りは
今日1番の見せ場だと心から感じた
櫻井さんも、応援席にも関わらず「よっしゃ!」とか言っちゃってるし
…凄く楽しそう、てか嬉しそう
まあ、正直俺も嬉しい
自分の課が勝つよりも嬉しい
「さ、二宮…そろそろ行くか」
櫻井さんが立ち上がり、俺の腕を取った
「は?」
せっかく二人のカッコいい勇姿の余韻に浸ってたのに
どこに連れて行かれるの?!
「支度!」
「へ?」
「お前のメインはこれからだ!」
にんまりと、嫌な笑み
…そうだった
最悪の競技の事、忘れてた
「櫻井さん、代わりません?」
「ん?何か言ったか?」
「いえ、何でもないです」
一瞬の鋭くなった瞳は見逃さない
…これ以上は何も言っちゃいけない
俺は櫻井さんに引き摺られるように、着替えのブースへ連れて行かれた
