
Perfect Romance
第14章 今日だけはライバル
『お待たせ致しました!それではコスプレコンテストの開催です!!』
アナウンスの声が響く
…え、ちょっと待て
コンテスト?…リレーじゃなくて?!
「ちょっと相葉さん!」
「ん?」
入場口で隣に立つ相葉さんの白衣を引っ張った
「リレーじゃないの?」
ー…櫻井さん、リレーって言ってたはず
「一応リレーではあるみたいだよ」
ニコニコとして答える相葉さんは、『コンテスト』に全く動じていない
「コンテストって知ってたわけ?」
「え、そりゃ大ちゃんから聞いてるし」
やっぱりか
櫻井さん、わざと教えなかったな
ここに来て気付いた俺もどうかとは思うけど
初めてのイベントなんだから分からなくて当たり前
ましてプログラムなんて見ちゃいない
それに、『仮装リレー』としか書いてない!
「どしたの、かず」
「俺、リレーとしか聞いてない!…走ったらダメな訳?」
全力疾走してさっさと終わらせてやろうと思ってたのに
「…かず、残念だけど」
相葉さんが憐れみの目を向ける
「俺もこんな可愛いかず、皆の前に出したくないよ」
ー…だったら代われ!!
