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Perfect Romance

第17章 新たな決意


母は、俺に依存してた

仕事が忙しくて、殆ど家にいない父

寂しくて仕方ない母は、異常な程に俺を縛り付けた

それは俺が小さい頃から変わらなくて

何かおかしい、と気付いたのは高校を探し始めた中3の春

何となく "いいな" と思った高校が全寮制と知った母が、恐ろしい剣幕で反対した時だった

父がどれだけ言っても、全く聞く耳を持たず
…まだ子どもだった俺も、それ以上母を怒らせるのを恐れて近くの高校を選んだ


だけど、その束縛は緩む事なく
高校に入ってからも相変わらずで

家に帰ったら学校の事を事細かく聞かれ、面倒だからと部屋に行けば話すまでドアを叩く

寝る時以外、自分の部屋にさえ行く事を嫌がる母にさすがに恐怖を覚えた


そこに来て、あの出来事

…付き合った女の子に裏切られ、人間不信になったあの日から

俺は家を出る事しか考えられなくなったんだ


全て捨てたかった
逃げてしまいたかった


自由になりたかった

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