
Perfect Romance
第17章 新たな決意
『かずがいきなり休むから、心配した』
ドキッとした
そう、悪い事してる訳じゃないのに
何故か相葉さんに黙ってた事に胸が痛んだ
ー実家にね、向かってるの。夜には帰るよ
安心させたくて、すぐに場所を明かす
『そうなんだ。帰り、夜なら迎えに行くよ』
相葉さんならそう来ると思った
ー遠いからいいよ。車じゃ、そこから5時間は掛かるし
来てくれたらそりゃ嬉しいけど、平日だし
そこまでの無理はさせたくない
なのに
『俺が行きたいの!帰る時間と場所教えて』
何でこんなに、優しくしてくれるの?
相葉さん、俺を甘やかしすぎ
ー後でLINEする
いつまでもやり取りする前に、タクシーに乗らないと帰りがさらに遅くなる
俺は一旦スマホを閉まって、暇そうにしているタクシーの運転手に “乗せて“ とジェスチャー した
行き先を告げて、タクシーが静かに走り出す
時折入る雑音と無線、ラジオに何となく耳を傾けながら
窓の外をぼんやりと眺めていた
