
Perfect Romance
第20章 秘密?の社員旅行
「今忙しいの、あっち行けって」
俺は持ち帰った仕事をしてるんだ
明日まで仕上げないと困る書類なんだよ
「傍にいるくらいいいでしょー」
何だこのデカい子供は
…前はもう少しマシだった気がするんだけど
どうにも、ここ最近は更におかしくなってる気がする
「とにかく、邪魔しないで」
パソコン用の眼鏡を掛け直しながら、無表情に伝えるけど
「邪魔しないから!」
去る気は更々ないらしい
傍に人がいると気が散るから嫌なんだよ
…って駄目だ、相葉さんには伝わらないか
「もう!だったら俺家に帰るよ?」
最終手段はこの言葉
「…それだけはヤダ」
途端にシュンとして、とぼとぼとリビングに歩いていく
「あー、もぉっ!」
あまりに落ち込む後ろ姿に、罪悪感を覚えるじゃないか
同じ家にいるんだから、そこまで沈まなくても良いだろうに
何故そこまで負のオーラを撒き散らすんだよ
「相葉さん、分かったからいいよ」
「え?」
相葉さんが急いで振り返る
「傍にいていいから」
俺がそう言うと、物凄い勢いで走ってきた
