
Perfect Romance
第20章 秘密?の社員旅行
落ち込みから一転
嬉しさを隠しもせずに、俺の隣にいそいそと座る
だけど、椅子1つ分開けるのは
多分相葉さんなりの俺への配慮
…そう言うとこが、憎めないんだよ
「もうちょっとでメド付くから」
こんな事を言ってしまう俺は、甘すぎるのか
本当は最後まで仕上げたいけど
…何となく、構ってあげたくなってしまった
「…終わるまで、待ってるよ?」
言葉とは正反対の、期待に満ちた目を向けてるくせに
「いいから」
俺は一気に進めるべく、パソコンから目を離さずに
キーボードをカチャカチャと打ち込んでいった
俺が電源を落とすまで
本当に一言も発する事はもちろん
…呼吸まで最小限に抑えてた相葉さんは
パソコンを閉じたのを見計らって
「…終わった?」
どこか申し訳なさそうな声を出した
「終わったよ」
眼鏡を外してようやく相葉さんに目を合わせると
「かずぅっ!!」
待ってましたとばかりに、椅子から立ち上がって俺を抱き締めた
