テキストサイズ

Perfect Romance

第4章 近くて遠い距離


「え、あ、…はい。楽しかったです」
ちょっと意外で、俺は顔をあげた

…正直あんまり覚えてないけど
いっぱい笑ったのは、何となく記憶に残ってる


「なら、良かったよ。…あ、でもな二宮」
櫻井さんが、笑顔を少し隠した

え、何?
やっぱり何かやらかした?

「はい…?」


「お前、あんまり飲まない方がいいぞ」

「え?」

櫻井さんが立ち上がる
ちょいちょい、と指で俺を近くに呼んだ


「…気を付けないと、お前穴だらけにされるぞ」

周りに聞こえないように、そう言って
櫻井さんが俺の肩に手を置く


「え、あの、それって……」
どういう意味?

俺、何したの?




「あの、タヌキじじぃみたいなのがいたら

…お前、マジでヤられる」

櫻井さんが意地悪な顔をする

その意味を理解した俺は
一気に血の気が引いていくのを感じていた

「雅紀、かなり頑張ってからなぁ」

「え、…?」

「お前、雅紀に甘えまくってさ

雅紀、必死に我慢してたぞ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ